わり]藤原卿等[#ここから割り注]乎波[#ここで割り注終わり]掛畏聖天皇御世重[#(※[#「低のつくり」、第3水準1−86−47])]於母自[#「於母自」に白丸傍点][#(岐[#「岐」に白丸傍点])]人[#(乃)]氏(自)門[#(止(波))]……
[#ここで字下げ終わり]
[#地から1字上げ](宣命、天平宝字三年六月十六日)
の如き用語例のあつた事を示してゐる宣命、及び其前型としてあつた幾多の旧宣命並びに、弘仁・延喜以前の祝詞に現れた筈の形容詞の様子を、今一度思ひ見る必要がないだらうか。
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○……ゆふべには、入り居なげかひ、わきばさむ児の泣く毎に、雄自毛能負ひみ抱きみ、朝鳥の哭のみ泣きつゝ、恋ふれども……吾妹子が入りにし山をよすがとぞ思ふ
[#ここで字下げ終わり]
[#地から1字上げ](万葉巻三、高橋虫麻呂)
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○……鳥自物朝立ちい行きて、入り日なす隠りにしかば、吾妹子がかたみにおけるみどり児の、こひ泣く毎に、…………………男自物わきばさみもち、……旦はうらさび暮し、夜は息づき明し、なげゝどもせむすべ知
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