まれびとの歴史
折口信夫
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)飜《うつ》して
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一体|歳徳神《トシトクジン》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)まれびと[#「まれびと」に傍線]
[#(…)]:訓点送り仮名
(例)播磨国賀毛郡河内[#(ノ)]里
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)われ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
こゝに一例をとつて、われ/\の国の、村の生活・家の生活のつきとめられる限りの古い形の幾分の俤を描くと共に、日本文学発生の姿をとり出して見たいと思ふ。私は、まれびと[#「まれびと」に傍線]と言ふ語及び、その風習の展開をのべて見る。
普通われ/\の古代・王朝など言うて居る時代のまれびと[#「まれびと」に傍線]なる語が、今日の「お客」或は敬意を含んで、「賓客」など言ふ語に飜《うつ》して、果してかつきりとあてはまるであらうか。雑作もない隣近所の村人の這入つて来るのは、まれびと[#「まれびと」に傍線]と言ふだけの内容に
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