き」に傍線]になるのも、不思議はないのである。次に、帯は結んでゐるのが本体か、常はせないのが本体か、即、かづら[#「かづら」に傍線]の類か、領巾の類か、と言ふ事は考へなくてはならぬが、領巾は木綿《ユフ》から出発してゐて、此を纏きつけるところから、かづら[#「かづら」に傍線]と同じ効果を現すもの、と考へてよからうと思ふ。二つの系統の習慣が、一つの帯・手拭ひ・帽子と結びついて、近世の如くに、物忌みの標が更に訣らないところまで進んだのである。



底本:「折口信夫全集 3」中央公論社
   1995(平成7)年4月10日初版発行
底本の親本:「古代研究 民俗学篇第二」大岡山書店
   1930(昭和5)年6月20日
初出:「考古学会例会講演」
   1926(大正15)年6月
※底本の題名の下に書かれている「大正十五年六月、考古学会例会講演筆記」はファイル末の「初出」欄に移しました。
入力:門田裕志
校正:多羅尾伴内
2007年4月30日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校
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