だいがくの研究
折口信夫
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)経《タテ》棒
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)豊能郡|熊野田《クマンダ》村
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「竹かんむり/(目+目)/隻」、第4水準2−83−82]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)チヤウ/\
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夏祭浪花鑑の長町裏の場で、院本には「折から聞える太鼓鉦」とあるばかりなのを、芝居では、酸鼻な舅殺しの最中に、背景の町屋の屋根の上を、幾つかの祭礼の立て物の末が列つて通る。あれが、だいがく[#「だいがく」に傍線]と言ふ物なのである。尤、東京では、普通の山車を見せる事になつて居る様であるが、此は適当な飜訳と言ふべきであらう。
一昨年実川延二郎が本郷座で団七九郎兵衛を出した時は、万事大阪の型どほりで、山車をやめて、だいがく[#「だいがく」に傍線]を見せたとか聞いて居る。一体此立て物は、大阪の町に接近した村々では、夏祭
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