[#「髟/宗」、第4水準2−93−22]《たてがみ》あり。これに二種あり。蒙古のチゲタイと、その亜種チベットのキャングは大にして赤く、西北インド、ペルシア、シリア、アラビヤ等に出るオナッガは、黄赭また鼠色がかりいる。いずれも二十から四十疋まで群れて、沙漠や高原を疾く走る。オナッガは人を見れば驚き走り、安全な場に立ち留まり、振り返って追者を眺め、人近づけばまた走り、幾度となくここまで御出《おいで》を弄す。古カルデア人、いまだ馬を用いるを知らなんだ時、これを捕えて戦車を牽《ひ》かしめた(第三図[#図省略])。『本草綱目』に、〈野驢は女直《じょちょく》遼東に出《い》づ、驢に似て色|駁《ぶち》、※[#「髟/宗」、第4水準2−93−22]尾長〉といったはチゲタイで、〈野馬は馬に似て小、今甘州粛州および遼東山中にもまたこれあり、その皮を取りて裘《かわごろも》と為《な》す、その肉を食い、いわく家馬肉のごとし、ただし地に落ちて沙に沾《ぬ》れず〉とあるは、いわゆる蒙古の野小馬《ワイルド・ポニー》一名プルシャワルスキ馬だろうが、昔は今より住む所が広かったらしい。支那最古の書てふ『山海経』に、〈旄馬《ぼうば
前へ
次へ
全212ページ中72ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
南方 熊楠 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング