ュわかったとみえて、さっそく、命令して、私の横腹に、梯子を五六本かけさせました。
すると、百人あまりの小人が、それ/″\、肉を一ぱい入れた籠をさげて、その梯子をのぼり、私の口のところへやって来るのです。牛肉やら、羊肉やら、豚肉やら、なか/\立派な御馳走でしたが、大きさは、雲雀《ひばり》の翼ほどもありません。一口に二つ三つは、すぐ平げることができます。それにパンも大へん小粒なので、一口に三つぐらいわけないのです。あとから/\運んでくれるのを、私がペろりと平げるので、一同はひどく驚いているようでした。
私は水が欲しくなったので、その手まねをしました。あんなに食べるのだから、水だって、ちょっとやそっとでは足りないだろうと、小人たちは一番大きな樽を私の上に吊し上げて、ポンと呑口をあけてくれました。一息に私は飲みほしてしまいました。なあに、大樽といったって、コップ一ぱい分ぐらいの水なのですから、なんでもありません。が、その水は、薄い葡萄酒に似て、なんともいゝ味のものでした。
彼等はこんなことがよほどうれしかったのでしょう。大喜びで、はしゃぎまわり、私の胸の上で踊りだしました。下からは私に向
前へ
次へ
全249ページ中6ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
スウィフト ジョナサン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング