じん》と云《い》つた態度《たいど》がありましたよ、其《それ》が甚麼《どんな》機《はずみ》で相近《あひちかづ》く事に成《な》つたのであるか、どうも覚えませんけれど、いつかフレンドシツプが成立《なりた》つたのです、
尤《もつと》も段々《だん/″\》話合《はなしあ》つて見ると、五六|才《さい》の時分《じぶん》には同《おな》じ長屋《ながや》の一軒《いつけん》置《お》いた隣同士《となりどうし》で、何《なん》でも一緒《いつしよ》に遊んだ事も有つたらしいので、那様《そんな》事から一層《いつそう》親密《しんみつ》に成《な》つて、帰路《かへりみち》も同じでありましたから連立《つれだ》つても帰る、家《うち》へ尋《たづ》ねて行《ゆ》く、他《さき》も来る、そこで学校外《がくかうぐわい》の交《まじはり》を結《むす》ぶやうに成《な》つたのです、
私《わたし》は程無《ほどな》く右の中学を出て、芝《しば》の愛宕下町《あたごしたまち》に在《あ》つた、大学予備門《だいがくよびもん》の受験科《じゆけんくわ》専門《せんもん》の三田英学校《みたえいがつこう》と云《い》ふのに転学《てんがく》しました、それから大学予備門《だいがく
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