第三期に小説の筆を執《と》つた者は、美妙斎《びめうさい》、思案外史《しあんぐわいし》、丸岡九華《まるをかきうくわ》、漣山人《さゞなみさんじん》、私《わたし》と五人《ごにん》であつたが、右の大改良後《だいかいりやうご》は眉山人《びさんじん》と云《い》ふ新手《あらて》が加《くはゝ》つた、其迄《それまで》は川上《かはかみ》は折※[#二の字点、1−2−22]《をり/\》俳文《はいぶん》などを寄稿《きかう》するばかりで、とんと小説は見せなかつたのであります、所《ところ》が十三号の発刊《はつかん》に臨《のぞ》んで、硯友社《けんいうしや》の為《ため》に永《なが》く忘《わす》るべからざる一大変事《いちだいへんじ》が起《おこ》つた、其《それ》は社の元老《げんらう》たる山田美妙《やまだびめう》が脱走《だつそう》したのです、いや、石橋《いしばし》と私《わたし》との此《この》時の憤慨《ふんがい》と云《い》ふ者は非常《ひじやう》であつた、何故《なにゆゑ》に山田《やまだ》が鼎足《ていそく》の盟《ちかひ》を背《そむ》いたかと云《い》ふに、之《これ》より先《さき》山田《やまだ》は金港堂《きんこうどう》から夏木立《な
前へ 次へ
全46ページ中31ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
尾崎 紅葉 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング