ふたり》で、一人《ひとり》は積翠《せきすゐ》(工学士《こうがくし》大沢三之介《おほさはさんのすけ》君《くん》)一人《ひとり》は緑芽《りよくが》(法学士《はうがくし》松岡鉦吉《まつをかしやうきち》君《くん》)積翠《せきすゐ》は鉛筆画《えんぴつぐわ》が得意《とくい》で、水彩風《すゐさいふう》のも画《か》き、器用《きよう》で日本画《にほんぐわ》も遣《や》つた、緑芽《りよくが》は容斎風《ようさいふう》を善《よ》く画《か》いたが、素人画《しろうとゑ》では無いのでありました、
さて我楽多文庫《がらくたぶんこ》の名が漸《やうや》く書生間《しよせいかん》に知れ渡《わた》つて来たので、四方《しはう》から入会を申込《まをしこ》む、社運隆盛[#「社運隆盛」に丸傍点]といふ語《ことば》を石橋《いしばし》が口癖《くちぐせ》のやうに言つて喜《よろこ》んで居《ゐ》たのは此頃《このころ》でした、一冊《いつさつ》の本を三四十人して見るのでは一人《ひとり》一日《いちにち》としても一月余《ひとつきよ》かゝるので、これでは奈何《どう》もならぬと云《い》ふので、機《き》も熟《じゆく》したのであるから、印行《いんかう》して頒布《
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