もこんな回復《とりかへし》の付かない事を何で私は為ましたらう! 貫一さん、貴方の罰《ばち》が中《あた》つたわ! 私は生きてゐる空《そら》が無い程、貴方の罰が中つたのだわ! だから、もうこれで堪忍して下さい。よ、貫一さん。
さうしてとてもこの罰の中つた躯《からだ》では、今更どうかうと思つても、願なんぞの※[#「※」は「りっしんべん+(篋−竹)」、390−5]《かな》ふと云ふのは愚な事、未《ま》だ未だ憂目《うきめ》を見た上に思死《おもひじに》に死にでも為なければ、私の業《ごう》は滅《めつ》しないのでせうから、この世に未練は沢山有るけれど、私は早く死んで、この苦艱《くげん》を埋《う》めて了つて、さうして早く元の浄《きよ》い躯《からだ》に生れ替《かは》つて来たいのです。さう為たら、私は今度の世には、どんな艱難辛苦《かんなんしんく》を為ても、きつと貴方に添遂《そひと》げて、この胸に一杯思つてゐる事もすつかり善く聴いて戴《いただ》き、又この世で為遺《しのこ》した事もその時は十分為てお目に掛けて、必ず貴方にも悦《よろこ》ばれ、自分も嬉《うれし》い思を為て、この上も無い楽い一生を送る気です。今度の世
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