そのお辞《ことば》次第で、私もう断然|何方《どちら》に致しても了簡を極めて了ひますですから、間さん、貴方も庶《どう》か歯に衣《きぬ》を着せずに、お心に在る通りをそのまま有仰つて下さいまし。宜《よろし》う御座いますか。
今更新く申上げませんでも、私の心は奥底まで見通しに貴方は御存《ごぞんじ》でゐらつしやるのです。従来《これまで》も随分|絮《くど》く申上げましたけれど、貴方は一図に私をお嫌《きら》ひ遊ばして、些《ちよつと》でも私の申す事は取上げては下さらんのです――さやうで御座いませう。貴方からそんなに嫌《きら》はれてゐるのですから、私もさう何時まで好い耻《はぢ》を掻かずとも、早く立派に断念して了へば宜《よ》いのです。私さう申すと何で御座いますけれど、これでも女子《をんな》にしては極未練の無い方で、手短《てみじか》に一か八《ばち》か決して了ふ側《がは》なので御座います。それがこの事ばかりは実に我ながら何為《なぜ》かう意気地が無からうと思ふ程、……これが迷つたと申すので御座いませう。自分では物に迷つた事と云ふは無い積の私、それが貴方の事ばかりには全く迷ひました。
ですから、唯その胸の中《
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