な者に見込れて、さぞ御迷惑ではゐらつしやいませうけれども私がこれ程までに思つてゐると云ふ事は、貴方も御存《ごぞんじ》でゐらつしやいませう。私が熱心に貴方の事を思つてゐると云ふ事で御座います、それはお了解《わかり》に成つてゐるで御座いませう」
「さうですな……そりや或《あるひ》はさうかも知れませんけれど……」
「何を言つてゐらつしやるのですね、貴方は、或《あるひ》はもさうかもないでは御座いませんか! さも無ければ、私何も貴方に※[#「※」は「勞/心」、375−4]《うるさ》がられる訳は御座いませんさ、貴方も私を※[#「※」は「勞/心」、375−4]《うるさ》いと思召すのが、現に何よりの証拠で。漆膠《しつこ》くて困ると御迷惑してゐらつしやるほど、承知を遊ばしてお在《いで》のでは御座いませんか」
「それはさう謂へばそんなものです」
「貴方から嫌はれ抜いてゐるにも関《かかは》らず、こんなに私が思つてゐると云ふ事は、十分御承知なので御座いませう」
「さう」
「で、私|従来《これまで》に色々申上げた事が御座いましたけれど、些《ちよつ》とでもお聴き遊ばしては下さいませんでした。それは表面の理窟《りく
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