ち》イイイイ母《はは》のチチチチンチンチンチンチンチイン〔思ひも寄らぬ夫定《つまさだめ》……」
「貴方もう好加減《いいかげん》になさいましよ」
「もう少し聴いてくれ、〔立つる操《みさを》を破ら……」
「又|寛《ゆつく》り伺ひますから、早くいらつしやいまし」
「然し、巧くなつたらう、ねえ、些《ちよつ》と聞けるだらう」
「私には解りませんです」
「これは恐入つた、解らないのは情無いね。少し解るやうに成つて貰《もら》はうか」
「解らなくても宜うございます」
「何、宜いものか、浄瑠璃《じようるり》の解らんやうな頭脳《あたま》ぢや為方《しかた》が無い。お前は一体冷淡な頭脳《あたま》を有《も》つてゐるから、それで浄瑠璃などを好まんのに違無い。どうもさうだ」
「そんな事はございません」
「何、さうだ。お前は一体冷淡さ」
「愛子はどうでございます」
「愛子か、あれはあれで冷淡でないさ」
「それで能く解りました」
「何が解つたのか」
「解りました」
「些《ちつと》も解らんよ」
「まあ可《よ》うございますから、早くいらつしやいまし、さうして早くお帰りなさいまし」
「うう、これは恐入つた、冷淡でない。ぢや早
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