術派についてもプロレタリア派についても、ごく一部分を例外として、云い得られないであろうか。もし云い得るとすれば、この危機を救う途は「文学以前」に文学を引戻すことであろう。
最後に一寸、或は不用な一言を附加すれば、この論旨は、文学の内容と表現とは云々というようなところから見られては困るので、筆者は、そのも一つ先の立場に立っているつもりでいる。なお、この論旨を徹底させるには、文学の目的論にまでふみこまなければならないけれども、それは蛇足であろうから止める。
底本:「豊島与志雄著作集 第六巻(随筆・評論・他)」未来社
1967(昭和42)年11月10日第1刷発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2006年4月24日作成
青空文庫作成ファイル:
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