い。」
 周平は振り向いた。卓子の向うの端からお清の顔が覗き出していた。
「私も忘年会の仲間に入れて貰うのよ。いいでしょう。」
 眼付に一寸険を帯びて、口元に軽い微笑を浮べていた。それを周平は正面《まとも》にじっと見返した。
「君の承認を得なけりゃ気が済まないんだそうだ。」と竹内が云った。
 冗談の調子ではあったが、それがぐっと周平の胸にきた。彼は唇を震わしながら咄嗟に言葉が出なかった。
「はいりたい者は皆入れるさ。」と村田が引取った。「兎に角、忘年会の名に恥じないように、一年中のことを忘れちまうまで飲めばいいんだ。」
「僕は一年中のことを生かしきるまで飲みたいね。忘れるより生かす方が……。」
「分ったよ。」と村田はそれを遮った。「もう沢山だ、君の理屈は。」
 先刻からの話の続きらしかった。然し周平は黙ってることが出来なかった。突然云ってのけた。
「おい竹内、下らない噂を立てるのは止すがいい。卑劣じゃないか。」
 云ってしまってから周平は、竹内を見つめてる自分の眼付が熱してるのを感じた。がその瞬間に、村田が口を開いた。
「止せよ、つまらない。屁理屈や喧嘩は今晩一切封じちまうんだ。したけ
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