白いらしく、また子供達の方では、彼を生きた人形とでもいうような風に、何の気兼も憚りもない遊び相手にしていたのです。
 それでも彼は、時折子供達相手の遊びに変に真剣になることがありました。いえ、子供相手の遊びというよりも、自分一人の遊びと云った方がよいかも知れません。或る時、彼が子供達と一緒に座敷で遊んでいるうちに、夕飯の仕度が出来上って女中が呼びに行きました。でも彼はやって来ません。二度呼びにゆくと、子供達だけやって来て、彼は一人残っています。何をしてるのかと聞くと、羽子《はね》をついてるのだというのです。でそのままにして、先に食事を初めましたが、いつまでも羽子の音が続いて、彼がやって来ないものですから、また女中を呼びにやりました。それから暫くして、彼ははあはあ息を切らしながら、陰鬱そうに眉根を寄せて出て来ました。
「何をしていらしたの。」と妻が尋ねました。
「お嬢さんと五十まで羽子をつけるかどうかかけをしたもんですから、一生懸命にやってみたですが、一度にゃとても五十は出来ません。」
 骨張った額に真面目くさった皺を寄せてるその顔を見て、私共は笑うにも笑えませんでした。不器用な頑丈な手
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