、おのれの夢想にたいする揺《ゆる》がない絶対の信頼などをもつことを、子供たちのために喜んでいた。彼らと地位を代わることは、望みもしなかったしまたできもしなかった。けれども彼は、グラチアの憂鬱《ゆううつ》とオリヴィエの不安とは子供たちのうちに慰安を見出してるだろうと考え、これでよいのだと考えていた。
 ――私や私の友人たちや、もっと以前に生きてた多くの人たちなど、われわれが、皆で苦しんできたところのものはすべて、この二人の子供を喜びに到達させんがためにであった……。この喜び、アントアネットよ、汝《なんじ》こそはそれにふさわしかったが、それを受けることができなかった!……ああ不幸な人々が、犠牲にしたおのれの生活から他日出てくるその幸福を、前もって味わうことができるならば!
 どうして彼はその幸福に異議をもち出し得よう? 人は他人が自分と同じ流儀で幸福ならんことを望んではいけない。彼ら自身の流儀で幸福ならんことを望まなければいけない。クリストフはジョルジュとオーロラとに向かって、自分のように彼らと同じ信仰を分かちもっていない人々をあまりに軽蔑《けいべつ》してはいけないと、ただそれだけを穏やか
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