たいする愛を手紙の中に書き現わさないようにした。それはもちろん、その愛が今までよりいっそう大きくなったからだった。しかしまた、その愛情を一つの罪悪だと彼女に感ぜさせる死んだ子供の拒否[#「拒否」に傍点]が、重々しくのしかかっているのを感ずるからだった。そういうとき彼女は黙り込んで、しばらくの間彼へ手紙を出さないことにした。
 クリストフにはそういう沈黙の理由がわからなかった。時とするとある手紙の平らな落ち着いた調子のうちに、抑制された情熱の震えが見える意外な口調をとらえることもあった。彼はそれに心がときめいた。しかしなんとも言い出しかねた。あたかも幻覚が消えるのを恐れてこわごわ息を凝らしてる者のようだった。そしてたいてい彼の予想どおりに、その口調はつぎの手紙では、故意の冷淡さで償われるのだった……。それからふたたび静穏が落ちてきた……大凪[#「大凪」に傍点]が……。
 ジョルジュとエマニュエルとはクリストフのところで落ち合った。ある日の午後のことだった。二人とも自分だけのことに気を取られていた、エマニュエルは文学上の憤懣《ふんまん》に、ジョルジュはある運動競技における失敗に。クリストフ
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