はおとなしく二人の言葉に耳を貸し、やさしくからかっていた。呼鈴が鳴った。ジョルジュが行って扉《とびら》を開いた。一人の下男がコレットのもとから手紙をもって来たのだった。クリストフは窓ぎわに行ってそれを読んだ。二人の若者はまた議論を始めた。こちらに背を向けてるクリストフには眼も配らなかった。クリストフは二人の気づかないうちに室から出て行った。二人はやがてそれと知ったが別段驚かなかった。しかし彼があまり長くもどって来ないので、ジョルジュは隣室の扉のところへ行ってたたいてみた。返辞がなかった。でもジョルジュは彼の風変わりなことを知っていたので放っておいた。数分間たってクリストフは出て来た。たいへん穏やかなたいへん疲れたたいへんやさしい様子をしていた。二人を置きざりにしたことを詫《わ》び、先刻途切らした話をまたやり始めて、二人の心配事を慰めてやり、二人のためになることを言ってやった。二人はなぜともなく彼の声の調子に心を動かされた。
 二人は帰っていった。ジョルジュはその足ですぐにコレットのところへ行った。するとコレットは涙を流していた。彼女は彼の姿を見るとすぐに、駆け寄って来て尋ねた。
「どん
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