毒だ。彼らは中途に止まって無精らしくすわりこむ。ふたたび立ち上がってみても、足がしびれて歩けないだろう。ためになる敵こそありがたいものだ。僕は生涯《しょうがい》のうちで、害になる友からよりも彼らからいっそう多くの益を受けてきた。」
 エマニュエルはみずから微笑を禁じ得なかった。それから言った。
「それでもやはり、あなたのような老練兵が、初めて戦いに臨んだばかりの新兵どもに指図《さしず》されるのは、嫌《いや》なことだとは思いませんか。」
「僕には彼らが面白い。」とクリストフは言った。「そういう横柄さは、自己を押し広げたがってる若い沸《わ》きたった血のしるしだ。僕も昔はそうだった。それは生き返ってくる大地にそそぐ春雨である……。われわれに指図をするがいいさ。結局彼らのほうが道理だ。老人は若者の学校にはいるがいいのだ。彼らはわれわれから利益を受けてきて、忘恩者ではあるが、それは物の順序だ……。そして彼らはわれわれの努力を取って豊かになっていて、われわれよりいっそう遠くへ進み、われわれが試みたことを実現するんだ。もしわれわれになお多少の若さが残っていたら、われわれもまたよく学んで、自己を革新す
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