ったい彼らにどんないいことができるものか。そして愚劣な者はどの方面にだっている。それは職分によることではない。たとえば、温情はなく虚栄心に富んで気短かで、世の中を餌食《えじき》と心得ていて、それをつかみ取ることができないのを憤ってる芸術家などは、もっともいけない者ではないだろうかね。人は忍耐をもって武装していなければいけないよ。いかなる悪も多少の役にたたないものはない。もっとも悪い批評家もわれわれに有益になる。それは一つの刺激者となる。われわれに道草を食うことを許さない。われわれがもう目的地へ達したと思うことに、犬どもはわれわれの尻《しり》に噛《か》みつく。前進し、なお遠く行き、なお高く登ることだ。そうすれば、先に立って進むことにこちらで疲れるよりも、犬どものほうでついて来ることに疲れるだろう。アラビヤの格言を思い出してみたまえ。『実を結ばぬ木は苦しめられない[#「実を結ばぬ木は苦しめられない」に傍点]。金色の果実を頭にいただいてる木だけが[#「金色の果実を頭にいただいてる木だけが」に傍点]、石を投げつけられる[#「石を投げつけられる」に傍点]。』……人から用捨される芸術家たちこそ気の
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