うにするために、どんなことでも(場合によっては卑劣なことでも)するつもりだった。そして一週間もたつと彼は安心した。ジョルジュの言ったことは道理だった。彼の行為は当分のうち吠犬《ほえいぬ》どもに反省を与えていた。――そしてクリストフは、一週間自分に仕事をできなくさしたその若い狂人にたいして、ぶつぶつ不平を言いながらも、結局自分には彼を訓戒するだけの権利がほとんどないと考えた。さほど昔でもないある日のこと、彼自身オリヴィエのために決闘したときのことを、思い出したのだった。そしてオリヴィエがこう言ってるのが聞こえるような気がした。
「放っといてくれたまえ、クリストフ、僕は君から借りたものを返してるのだ。」
クリストフは自分にたいする攻撃を平気で受けいれたが、そういう皮肉な無関心がなかなかできない者がいた。それはエマニュエルだった。
ヨーロッパの思想は大革新を来たしつつあった。発明される諸種の機械や新たな発動機などとともに、急速に進んでるかのようだった。以前なら二十年間も人類を養い得るだけの量の偏見と希望とは、わずか五年くらいのうちに蕩尽《とうじん》されてしまっていた。各世代の精神は、た
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