だ。それにたいして武装していなければいけない。それに抵抗できないなどとは、憐《あわ》れな人間にすぎない。」
「ああ、僕はまったく憐れな人間なんだ。それを誇りとはしていないが……。まったくだ、情愛が必要で、それをなくすれば死ぬよりほかはない、憐れな人間なんだ。」
「君の生活はまだ終わってはしない。他に愛すべき者がいくらもあるよ。」
「僕はもうだれをも信じない。友もない。」
「おい、オリヴィエ!」
「いや許してくれ。僕は君を疑ってやしない。時とすると、すべてを……自分をも……疑うようなことはあっても……。けれど、君は強者だし、だれをも必要としないし、この僕がいなくても済ましてゆける。」
「彼女のほうが僕よりもいっそうよく、君がいなくても済ましてゆけるさ。」
「君は残酷だね、クリストフ。」
「ねえ君、僕は君をいじめてるよ。しかしそれは君を発奮させるためなんだ。なんということだ! 自分を愛してくれる人たちを犠牲にして、自分をあざけってるだれかに生命をささげるなどとは、実際恥ずべきことだ。」
「僕を愛してくれる人たちも僕に何になろう! 僕は彼女をこそ愛してるのだ。」
「働きたまえ。昔君が興味をも
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