は、かわいがられてる家畜の例にもれず、ついには彼女の様子に多少感染してきて、彼女のように一日じゅう、暖炉の隅《すみ》やテーブルの上のランプのそばなどにうずくまって、仕事をしてる彼女の指先を見守り、ときどき彼女のほうへ妙な瞳《ひとみ》をあげてながめ、それからまた無関心な眼つきになるのだった。種々の家具もまた彼女の友となった。どれも皆親しい顔つきをしていた。それをよくみがきたてたり、横のほうについてる埃《ほこり》をそっと拭《ふ》いたり、きまってる場所に注意深くすえ直したりするのが、彼女には子供らしい楽しみだった。彼女はそれらの物と無音の話を交えた。ことに自分のもってる唯一のりっぱな古い家具、ルイ十六世式の精巧な円筒卓に向かって、彼女はいつも微笑《ほほえ》みかけた。それを見ると、毎日同じような喜びを覚えた。また彼女はしきりに衣装を調べた。幾時間も椅子《いす》の上に立って、顔と両腕とを大きな田舎箪笥《いなかだんす》の中につっ込んで、ながめたり片付けたりした。すると猫は訝《いぶか》しそうに、幾時間も彼女の様子をながめていた。
 けれども、すべての仕事を終え、一人で昼食をともかくも済まし――(彼女
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