んでいた。――他の出版屋を捜した。しかしどこへ行っても、ヘヒトのと同じく偏頗《へんぱ》な条件に出会ったり、あるいは断わられたりした。
 それはちょうど、彼にたいする攻撃が、新聞雑誌の音楽欄でもっとも盛んな時期だった。パリーのおも立った新聞の一つが、ことに熱心だった。その編集者の一人は、名前を出さずに、彼を猛烈に非難していた。エコー[#「エコー」に傍点]新聞には、彼を馬鹿にした邪悪な小文が毎週現われた。その音楽批評家は、名前を隠してる同業者の仕事を手伝っていた。わずかの口実さえあれば、ついでに恨みを晴らそうとしていた。しかしそれはまだ最初の小競《こぜ》り合いにすぎなかった。ゆっくりやっていて、そのうちにほんとうの攻撃に着手すると、彼はほのめかしていた。彼らは少しも急いではいなかった。はっきりした非難を加えるよりも執拗《しつよう》に諷示《ふうし》を繰り返すほうが、公衆には利目《ききめ》が多いことを、彼らはよく知っていた。彼らは猫《ねこ》が鼠《ねずみ》に戯れるように、クリストフをもてあそんでいた。クリストフはそういう論説を送られて、それを軽蔑《けいべつ》したが、やはり苦にならないではなかった
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