ウさい》な睦《むつま》じい誤解などをもいくらか話した。その誤解も遠くからながめるとかえって愉快な気がしたし、また彼はすべて自分のほうが悪いのだとしていた。彼はまた、クリストフの芸術上の抱負や、フランスおよびフランス人にたいするクリストフの批判――それは賞賛的なものばかりではなかった――の多少を、コレットにもらした。それらのことはみな、それ自身では大したことではなかったが、コレットはそれを勝手に案配し、しかもクリストフにたいする一種のひそかな意地悪をもってしただけに、なおさら人の気をひく話となして、すぐさま方々へ流布した。第一にその内密話《ないしょばなし》を聞いたのは、彼女の腰|巾着《ぎんちゃく》たるリュシアン・レヴィー・クールだった。そしてレヴィー・クールは、それを秘密にしておく理由を少しももたなかった。でその話は、途中でますます面白いものとなって四方へ広がった。オリヴィエが犠牲者ということになって、オリヴィエにたいする皮肉なやや侮辱的な憐憫《れんびん》の調子を帯びてきた。本来ならばその話は、二人の主人公がほとんど世に知られていない人物だったから、だれにもさほど興味あるものとはなりそう
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