した脹《ふく》れ顔の金髪を乱した娘が、神経質な素気《そっけ》ない山羊《やぎ》のような小足でそばを通りかかると、クリストフは彼女をもう一、二時間も多く眠らせるためには、自分の一か月分の生活費を与えても惜しくはない気がした。もしそれを申し込まれたら彼女は厭《いや》とは言わないだろう! 退屈げに安逸を享楽している閑《ひま》な金持ちの婦人らを、まだこの時間にはぴったり閉《し》まってるその室から追い出して、その代わりに、その臥床《ねどこ》に、その休息の生活に、これらの溌剌《はつらつ》としたしかも疲れてる小さな身体を、鈍らず満ち足らずしかも生きることに活発|貪欲《どんよく》なこれらの魂を、置いてみたらと彼は考えた。今や彼は、彼女らにたいする寛大な心で胸がいっぱいになるのを感じた。その快活なしかも疲れたかわいい顔つきに微笑《ほほえ》んだ。彼女らのうちには、狡猾《こうかつ》さと率直さとがあり、快楽にたいする厚かましい素朴《そぼく》な欲求があり、そして底には、正直勤勉な善良な小さい魂があるのだった。そのうちのある者らが、臆面《おくめん》もない眼つきをしたこの大子供《おおこども》たる彼をたがいにさし示しな
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