を皆、思い起こしては恥ずかしくなった。あの当時彼は、彼らの欠点、彼らの拙劣な儀式張った態度、彼らの涙っぽい理想主義、彼らのつまらない思想上の虚偽、彼らのつまらない卑怯《ひきょう》さ、などをしか見てはいなかった。ああそういうものは、彼らの大なる美点に比ぶればいかに些細《ささい》なものだろう! どうして彼は、それらの欠点にたいしてあれほど酷薄であり得たのか? 今になって思えば、その欠点のために彼らはさらに強く人の心を打つのであった。なぜなら、そのために彼らはさらに人間的なのであったから。反動によって彼は、昔自分が最も不正に取り扱った人々にたいして、より多く心ひかれた。シューベルトやバッハにたいして、彼はいかにひどいことを言ったことであるか! そして今や彼は、彼らのすぐ近くに自分自身を感じた。かつて彼から辛辣《しんらつ》に滑稽《こっけい》な点を指摘されたそれらの偉大な魂は、彼が遠くへ流竄《りゅうざん》の身となった今となって、彼の方へ身をかがめて、親切な微笑を浮かべながら彼に言っていた。
「兄弟よ、われわれが控えている。しっかりせよ。われわれもまた、不当に大きな悲惨をなめたのだ……。なに、どう
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