とすぐれてると考えていたので、コレットがすべての好意を一人で占めるのは当然だと思っていた。――彼女が従姉と対抗する自分の心を感ずるのは、従姉とクリストフといずれかを選ばなければならない時にばかりであった。彼女は小さな女らしい直覚によって、コレットの嬌態《きょうたい》とレヴィー・クールが彼女に寄せてる執拗《しつよう》な追従《ついしょう》とをクリストフが苦しんでるのを、よく見て取った。彼女は本能的にレヴィー・クールを好んでいなかったが、クリストフが彼をきらってると知るや否や、同じく彼をきらった。コレットがどうして彼をクリストフの競争者にさして喜んでるかを、彼女は理解できなかった。彼女はひそかにコレットをきびしく批判し始めた。そしてコレットの小さな虚偽を多少発見して、にわかに態度を変えた。コレットはそれに気づいた。しかし原因は察することができなかった。彼女はそれを小娘の移り気のせいだとしたかった。しかしただ確実なことは、自分がグラチアにたいして権力を失ったということだった。つまらない一事がそれを証明した。ある夕方、二人で庭を散歩していると、ちょっと村雨が降りだしたので、コレットは追従《ついし
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