倒れてしまうだろう。そして眼を覚《さ》ます時には、拘留所にぶち込まれてるだろう。」

 この過激民主政のうちで、最もクリストフの気を害したことは、明らかに根底の不確実な連中によって最も悪い政治的暴逆が冷やかになされるのを、目撃することであった。かかる浮薄な徒輩と、彼らがなしもしくは許してる苛酷《かこく》な行為との間には、あまりに厚かましい不均衡が存在していた。彼らのうちには二つの矛盾したものがあるようだった。すなわち何物をも信じない不安定な性質と、何物にも耳を傾けずにただ人生をかき回す理屈癖の理性と。種々の方法でいじめつけられてる平和な市民やカトリック教徒や将校などが、なぜ彼らを放逐しないのかしらと、クリストフは怪しんだ。そして彼は何にも隠すことができなかったので、ルーサンは容易に彼の考えを推知した。ルーサンは笑い出して言った。
「もちろんそれは、君か僕か、とにかくわれわれがやることでしょう。しかし彼らにはなかなかやれはしない。少しの断固たる決心もできない憐《あわ》れな奴どもです。ただ答え返すのがうまいばかりです。倶楽部《クラブ》のために馬鹿《ばか》になり、アメリカ人やユダヤ人に身を売
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