年につきものである、彼らが微々たる人物であればあるほど。換言すれば人から閑却さるればさるるほど、なおさらそうである。ことに女性にたいしては、ひどく骨を折る。なぜなら、女性を渇望してるからであり、女性から渇望されることを――さらに――望んでいるからである。しかし初対面の男にたいしてさえ、彼らは気取ってみせる。唖然《あぜん》たる眼つきをしか期待できないような擦《す》れ違う男にたいしてさえ、そうである。クリストフはしばしばそういうくだらない孔雀《くじゃく》の雛《ひな》どもに出会った。画家や音楽家や俳優などの卵どもであって、ヴァン・ダイク、レンブラント、ベラスケス、ベートーヴェン、などのよく知られてる様子をまねたり、りっぱな画家、りっぱな音楽家、りっぱな労働者、深遠な思想家、快活な好男子、ダニューヴの百姓、自然人、などの役割を演じたりしていた……。他人に注目されてるかどうかを見るために、通りすがりにちらと横目をつかった。クリストフは彼らがやって来るのを見、いよいよそばに近づいてくると、意地悪くも素知らぬ顔で眼をそらした。しかし彼らは長く気にかけはしなかった。二、三歩も行くと、もう次に出会う人に
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