衆に通例の才知をもって迎えられた。その晩餐《ばんさん》の席で出会ったのは銀行家、技師、新聞記者、国際的仲介人、アルジェリアの黒奴《こくど》売買人的な者ども――すべてフランス共和国の実務家らであった。彼らは明敏で精力家で、他人には無頓着《むとんじゃく》で、微笑をたたえ、腹蔵なきふりをし、しかも腹の底を堅く閉ざしていた。クリストフは、肉と花とを積んだ豪奢《ごうしゃ》な食卓のまわりに集まってるそれらの人々の、過去と未来とのうちに、そのきびしい額《ひたい》の下に、種々の罪悪が潜んでるように感ずることがあった。ほとんどすべての者が醜かった。しかし婦人の連中は、全体として見ると、かなり光っていた。あまり近寄ってながめてはいけなかった。多くは線や色の繊麗さを欠いでいた。しかし光輝はそなえていて、かなり強烈な物質的生気をもった風貌《ふうぼう》、見せつけがましく傲然《ごうぜん》と差し出してる美しい肩、その美やまたは醜をも、男子をとらえる罠《わな》となすだけの才能、などをもっていた。美術家だったら、ローマ式の古い型、ネロやハドリアヌス時代の婦人を、彼女らのうちのある者に見出したであろう。また、肉感的な表情
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