たのであった。その周囲にはさらに、怪しい他の光がちらついてるのが見えていた。それらの鬼火に彼はいらだたせられた。近づいてその輝きぐあいを知りたかった。しかしなかなかとらえがたかった。それらの自由な音楽家らのものが、彼にはよくわからなかったし、それだけにまたいっそう観察したかったけれど、容易に近づけなかった。クリストフは他人の同情を非常に求めていたが、彼らはそういう要求をもっていないらしかった。一、二の例外を除けば、彼らは人のものをあまり読まず、人のものをあまり知らず、また知ろうともあまり望んでいなかった。ほとんどすべての者が、皆、実際にまたわざと、人を避けた孤独の生活をし、狭い圏内に閉じこもっていた――驕慢《きょうまん》の心から、粗野な性質から、嫌悪《けんお》の情から、又は淡々たる心情から。人数は多くなかったが、敵対した小さな群れに分かれて、いっしょに生きることができなかった。極端な猜疑《さいぎ》心をもっていて、敵や競争者を許さなかったのはもちろんのこと、もし友人が仲間外の音楽家を賞賛したり、またはあまりに冷やかなふうや、あまりに興奮したふうや、あまりに卑俗なふうや、あまりに非常識なふ
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