、嫌悪《けんお》の渋面をし、テーブルの上に帽子を投げ出しながら、室の奥に行ってすわり、彼らの方へ背を向けた。
 しかしロールヘンは憤然として、百姓らのまん中に飛び込んだ。その美しい顔は真赤《まっか》になり、憤怒《ふんぬ》の皺《しわ》をよせていた。彼女はクリストフを取り巻いてる人々を手荒く押しのけた。
「卑怯《ひきょう》者のより集まり、畜生ども!」と彼女は叫んだ。「お前たちは恥ずかしくないんですか。あの人がみんなやったんだと思わせたがったりしてさ! だれも見てる人がなかったとでもいうような顔をしてさ! 一生懸命になぐりつけた者は一人もいないようなふりをしてさ!……皆がなぐり合ってる最中に、一人でも腕組みをしてぼんやりしてる者があったとしたら、私はその顔に唾《つばき》を吐きかけて、卑怯者、卑怯者、と言ってやったはずですよ……。」
 百姓らは、この意外な叱責《しっせき》にびっくりして、ちょっと口をつぐんだ。それからまた叫びだした。
「彼奴《あいつ》が始めたんだ。彼奴がいなけりゃ、何にも起こらなかったんだ。」
 ロールヘンの父は娘に合図をしていたが、無駄だった。彼女は言った。
「あの人が始めた
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