ない意味を帯びるのであった。それから終わりにはきっと、高尚なるドイツ国民をほめ上げるきまり文句がやって来た――道徳的国民(この点においてドイツ国民は他のあらゆる国民より秀でている[#「この点においてドイツ国民は他のあらゆる国民より秀でている」に傍点]とヘルデルが言った)――忠実なる国民(この忠実[#「忠実」に傍点]とは、真面目、忠実、公平、正直《せいちょく》、などのあらゆる意味をもっていた)――フィヒテが言ったように、優秀なる国民――あらゆる正理と真理との象徴たる、ドイツの力――ドイツの思想――ドイツ魂《ゲムユート》――ドイツ民族それ自身と同じく、唯一の独特なる言葉であり純粋なまま保存されてる唯一の言葉である。ドイツ語――ドイツの婦人、ドイツの酒、ドイツの歌……「ドイツ[#「ドイツ」に傍点]、世界においてすべてより卓越せるドイツ[#「世界においてすべてより卓越せるドイツ」に傍点]!」
 クリストフは抗弁した。ラインハルト夫人は叫び出した。三人とも声高く言い合った。しかしよく理解し合っていた。自分らは善良なドイツ人であることを、三人ともよく知っていた。
 クリストフはしばしばやって来て、
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