りに不愉快な価を払って得らるべきものであるとしたら、彼がそんなものに係《かか》わり合わない方が彼女にはずっと好ましかった。彼女はクリストフが宮廷と仲|違《たが》いしたことについて、事件そのものよりも彼の苦しみの方をより多く心配した。そして心の底では、彼が雑誌や新聞の連中と喧嘩《けんか》したことを喜んでいた。彼女は不徳な新聞雑誌にたいして、田舎者らしい不信をいだいていた。それらに関係することは、ただ時間を浪費し人の嫌悪《けんお》を招くのに役だつばかりだった。彼女は時々、雑誌の同人たる青二才どもがクリストフと話してるところを聞いた。そして彼らの人の悪さに怖《おそ》れを感じた。彼らは何事も痛烈に非難し、何事についてもひどいことを言っていた。ひどいことを言えば言うほど満足していた。彼女には彼らを愛せられなかった。彼らは確かにきわめて怜悧《れいり》で学者ではあった。しかしいい人ではなかった。で彼女は今や、クリストフがもう彼らと会わないことを喜んだ。彼らに用があるもんか、というクリストフの意見に彼女は同意だった。
「彼らは僕について、勝手なことを言ったり書いたり考えたりするがいい。」とクリストフは
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