がいいと提議した。そして、あまり身体を疲らせないように、あまり憤激しないように、貴重な健康をいたわるようにと頼んだ。――あるいはまた、彼がベートーヴェンのエロイカ[#「エロイカ」に傍点]を指揮した方法にたいし、憤怒《ふんぬ》の叫びをあげた。「大砲だ、大砲だ! こういう奴らを掃蕩《そうとう》してくれ!……君らはいったい、戦いとはいかなるものであるか、人間の愚昧《ぐまい》と獰猛《どうもう》とにたいする争闘とはいかなるものであるか――歓喜の笑いを浮かべてそれらを蹂躙《じゅうりん》する力とはいかなるものであるか、それを少しも知らないのだ……。それがどうして諸君にわかろう? 力が戦うのは諸君にたいしてである! ベートーヴェンのエロイカ[#「エロイカ」に傍点]を聞いたり演奏したりしながら、欠伸《あくび》を我慢することに――(なぜならこの曲は諸君を退屈がらせるからだ。……退屈だと、退屈でたまらないと、告白したまえ!)――あるいは、貴顕な人々の通過のさいに、帽をぬぎ背をかがめて風を物ともしないことに、諸君はおのれのうちの勇壮をことごとく浪費してるのだ。」
過去の偉人らの作を「古典《クラシック》」とし
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