の頂へは他方の道の方が早く着けると言い出した。アーダも同じ意見だった。クリストフはたびたび来て道をよく知っていたので、二人が間違ってると主張した。彼らはどちらも譲らなかった。そしてためしてみようということになった。どちらも自分の方が先に着くと誓った。アーダはエルンストといっしょに出かけた。ミルハはクリストフに従った。彼女は彼の方がほんとうだと信じてるらしいふうをしていた。そして「いつもあれだ」と一言つけ加えた。クリストフは戯れを本気にとっていた。そして負けるのがきらいだったから、足早に、ミルハが困るくらい早く歩き出した。ミルハはちっとも彼ほど急いではいなかった。
「まあそんなに急ぐことはないわ。」と彼女は例の皮肉な落着いた調子で言った。「私たちが先に着くにきまっててよ。」
彼はある懸念にとらえられた。
「なるほど、」と彼は言った、「少し早く歩きすぎるようだ。冗談じゃない。」
彼は足をゆるめた。
「だが僕は知ってる、」と彼はつづけて言った、「向うでは確かに、先に着くために駆けてるよ。」
ミルハは笑い出した。
「いいえ、心配しなくってもいいわ!」
彼女は彼の腕にぶら下り、彼にしかと
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