しゃべり女を相手にエルンストが談笑してるのを聞くと、不快になってすぐに振り向いた。彼らが何を言ってるか知りたかった。でも彼らが彼に追いつく時には、もう話はやんでいた。
「みんなでいつも何をたくらんでるんだい?」と彼は尋ねた。
彼らは冗談を言ってそれに答えた。三人はたがいに諜《しめ》し合していた。
クリストフはアーダとかなり激しい口論をしたのだった。その日は朝から二人でぶつぶつ言い合っていた。アーダはそういう場合にはいつも、意趣晴しをするためにたまらない厭《いや》なふうを見せつけながら、傲慢《ごうまん》なむっとした様子をするのであったが、その時は珍しくもそうではなかった。こんどに限って彼女は、単にクリストフを無視するようなふうをして、他の二人の連れを相手にいかにも上|機嫌《きげん》に振舞っていた。心ではその諍《いさか》いを別に怒ってもいないかのようだった。
これに反してクリストフは、非常に仲直りをしたがっていた。かつてないほど熱中しきっていた。恋愛の恩恵にたいする感謝の情、ばかげた口論で時間を浪費した後悔の念――また理由もない懸念、この恋愛も終りに近づいてるという変な気持、そうい
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