来る時間には、外出するようにしていた。ロドルフはクリストフをねたんでいた。彼は芸術家をすべて軽蔑《けいべつ》していて、クリストフの成功を苦々しく思っていた。それでも彼は、自分の出入する商人間におけるちょっとした評判を、利用せずにはおかなかった。しかしかつて、母にもクリストフにも、それを一言ももらしたことがなかった。クリストフの成功を知らないようなふうをしていた。それに引代え、クリストフに起こった不快な出来事は、些細《ささい》なことまでも皆知っていた。クリストフはそういう下らなさを軽蔑して、さらに気づかないふうを装っていた。しかし彼がもし知ったら平気でおられなかったろうことであるが、そして実際思ってもみなかったことであるが、彼に不利なロドルフの知識の一部分は、エルンストから来たものであった。この狡猾《こうかつ》な少年は、クリストフとロドルフとの違いをよく見分けていた。もちろん、クリストフのすぐれてることはよく認めていたし、彼の廉潔さにたいして多少皮肉な一種の同情さえいだいてるようだった。しかし彼はそれを利用することをはばからなかった。また、ロドルフの悪い感情を軽蔑《けいべつ》しながらも、
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