は叫びました、『それに、少し残っていた蜂蜜と、それから紫の葡萄の一房くらいはございますから。』
『そりゃ、ボーシスおばあさん、大した御馳走だ!』クイックシルヴァは笑いながら叫びました、『全くの御馳走だ! そして、僕がそれをどんなに盛んにたべるか、見ていて下さいよ! 僕は生れてから、こんなに腹がへったことはない気がする。』
『まあ困ってしまったねえ!』とボーシスは、おじいさんに小声で言いました。『あの若い方《かた》がそんなにひどくお腹《なか》がへっているんなら、夕飯が半分にも足らないかも知れない!』
彼等はみんなで家の中へはいって行きました。
さてこれから、君達、僕は君達が目をまるくしそうなことを聞かせましょうか? それはほんとに、この話全体のうちでも一番奇妙なことの一つなんです。クイックシルヴァの杖、――覚えているでしょう――それはひとりで家の壁にもたれかかりましたね。そうでしたね。ところが、この不思議な杖をそのままにして、主人が戸口をはいって行った時、その杖はどうするかと思うと、これはまた、すぐその小さな翼をひろげて、ぴょんぴょんと跳ねて、ばたばたと戸口の階段を上って行くじゃあり
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