ぐその次には、三つも頭のある、おそろしい犬になって、ハーキュリーズにむかって、唸ったり吠えたりして、つかまえている手に、はげしく咬みつこうとしました! けれどもハーキュリーズは放そうとしませんでした。三つあたまの犬から、すぐにまた何になったかというと、あの六本足の怪人ヂェリオンで、つかまえられている一本を振放そうとして、五本の足でハーキュリーズを蹴りました! しかしハーキュリーズは、やっぱりつかまえていました。やがてヂェリオンの姿が見えなくなって、今度は、ハーキュリーズが赤ちゃんの時締め殺したのに似た、しかしその百倍もあろうかと思われる大きな蛇になりました。それは彼の頸や胴にぐるぐると巻きついて、尻尾を高く振上げ、彼を丸呑みにでもしそうな風に、おそろしい口をあけました。だからそれは本当に大変おそろしい有様でした! それでもハーキュリーズは少しもおそれず、その大きな蛇を、うんときつく握り締めましたので、まもなくそれは苦しがって、しゅっしゅっというような声を出して鳴きはじめました。
 ここでことわっておき度《た》いのは、その「海の老人」は、まるで波に打たれた船首像みたいでしたが、なんでも好
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