ですから。で、よろしいですか、旦那さま、もしひょっとしてあなたさまに入れと申しましてもお入りになってはいけませんよ。」
アッタスン氏は、こういう思いがけないことになったので、びくっとして、倒れんばかりになった。けれども、勇気をふるい起こして、その召使頭について実験室の建物の中へ入り、編みかごだの罎だののがらくたの転がっている外科の階段講堂を通りぬけて、あの階段の下まで来た。ここへ来るとプールはアッタスン氏に、一方の側に立って耳を澄ましているようにと合図をし、そして自分は蝋燭を下に置き、はっきりとわかるような非常な決心をして、階段を上り、書斎のドアの赤い粗羅紗を少しぶるぶるした手でとんとんたたいた。
「旦那さま、アッタスンさまがお目にかかりたいとおっしゃってお出ででございますが、」と彼は声をかけ、そう言いながらも、弁護士によく聴いているようにともう一度はげしく合図した。
ドアの内から声が答えた。「誰にもお目にかかれないと言ってくれ、」とその声は不平そうに言った。
「はい、畏りました、」とプールは何だか得意そうな調子で言った。そして蝋燭を取り上げると、アッタスン氏を導いて引返し、裏庭を
前へ
次へ
全152ページ中72ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
スティーブンソン ロバート・ルイス の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング