新婦人協会の請願運動
与謝野晶子
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)引込思案《ひっこみじあん》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#地より1字上げ]
−−
去年の十一月に大阪朝日新聞社が主催となって関西婦人連合大会を大阪に開いたことは、多数の保守的な婦人団体を現代的に覚醒させるために、確かに一つの好い刺激になったと思います。我国の婦人とても、天賦的に引込思案《ひっこみじあん》な者ではなく、男子専権の社会に圧迫されて、自主的に行動する意気を麻痺《まひ》し、もしくはわざと遠慮気兼をして、万事に控目な依頼主義を取っているに過ぎないのですから、社会の有力な代表者である新聞社などがそういう風に保障と激励とを寄せられるならば、それに引出されて我国の婦人も必ず大に動き初めるに違いありません。現に大阪朝日新聞社に由って連合大会が催されて以来、関西の各地において婦人の新運動が続々と起りつつあるのを見受けます。名古屋市の教養婦人会が婦人の文化講座を開いたことなどもその一例です。
また右の大阪朝日新聞社の大会へ東京から出席された平塚らいちょう
次へ
全15ページ中1ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
与謝野 晶子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング