奥様の薔薇と似てゐることに由つて、この光も香もない一冊をお受け下さいまし。
永い年月に草稿が失はれたので是れに収め得なかつたもの、また意識して省いたものが併せて二百篇もあらうと思ひます。今日までの作を総べて整理して一冊にしたと云ふ意味で「全集」の名を附けました。制作の年代が既に自分にも分らなくなつてゐるものが多いので、ほぼ似寄つた心情のものを類聚して篇を分ちました。統一の無いのはわたくしの心の姿として御覧を願ひます。
山下新太郎先生が装幀のお筆を執つて下さいましたことは、奥様も、他の友人達も、一般の読者達も、共に喜んで下さいますことと思ひます。
[#地から3字上げ]與謝野晶子
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装幀 山下新太郎先生
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晶子詩篇全集目次
自序
雲片片(小曲五十六篇)
[#ここから2段組]
草と人
鼠
賀川豐彦さん
人に答へて
晩秋の草
書斎
我友
恋
己が路
また人に
車の跡
繋縛
帰途
拍子木
或夜
堀
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