芥川龍之介

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)元治《げんぢ》元年

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)国家老《くにがらう》の長|大隅守《おほすみのかみ》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)せいとう[#「せいとう」に傍点]のしやうがあるが

〔〕:アクセント分解された欧文をかこむ
(例)〔Pre'curseur〕 の説が、
アクセント分解についての詳細は下記URLを参照してください
http://aozora.gr.jp/accent_separation.html
−−

       一

 元治《げんぢ》元年十一月二十六日、京都守護の任に当つてゐた、加州家の同勢は、折からの長州征伐に加はる為、国家老《くにがらう》の長|大隅守《おほすみのかみ》を大将にして、大阪の安治川口《あぢかはぐち》から、船を出した。
 小頭《こがしら》は、佃久太夫《つくだきうだいふ》、山岸三十郎の二人で、佃組の船には白幟《しろのぼり》、山岸組の船には赤幟が立つてゐる。五百石積の金毘羅《こんぴら》船が、皆それぞれ、紅白の幟を風にひるがへ
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