正岡子規
芥川龍之介

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)北原《きたはら》さん

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)多少|業腹《ごふはら》に

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「言+墟のつくり」、第4水準2−88−74]《うそ》
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 北原《きたはら》さん。
「アルス新聞」に子規《しき》のことを書けと云ふ仰《あふ》せは確《たしか》に拝誦しました。子規のことは仰せを受けずとも書きたいと思つてゐるのですが、今は用の多い為に到底《たうてい》書いてゐる暇《ひま》はありません。が、何《なん》でも書けと云はれるなら、子規に関する夏目《なつめ》先生や大塚《おほつか》先生の談片を紹介しませう。これは子規を愛する人人には間《ま》に合せの子規論を聞かせられるよりも興味のあることと思ひますから。

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「墨汁一滴《ぼくじふいつてき》」だか「病牀《びやうしやう》六尺」だかどちらだかはつきり覚えてゐません。しかし子規《しき》は
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