三つの宝
芥川龍之介
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)盗人《ぬすびと》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)皆|献上《けんじょう》する
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#疑問符感嘆符、1−8−77]
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一
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森の中。三人の盗人《ぬすびと》が宝を争っている。宝とは一飛びに千里飛ぶ長靴《ながぐつ》、着れば姿の隠れるマントル、鉄でもまっ二《ぷた》つに切れる剣《けん》――ただしいずれも見たところは、古道具らしい物ばかりである。
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第一の盗人 そのマントルをこっちへよこせ。
第二の盗人 余計《よけい》な事を云うな。その剣こそこっちへよこせ。――おや、おれの長靴を盗んだな。
第三の盗人 この長靴はおれの物じゃないか? 貴様こそおれの物を盗んだのだ。
第一の盗人 よしよし、ではこのマントルはおれが貰って置こう。
第二の盗人 こん
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