頼襄を論ず
山路愛山

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)揮《ふる》ふ

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)田沼|意次《おきつぐ》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「口+斗」、277−上−10]

 [#…]:返り点
 (例)少小欲[#レ]為[#二]天下器[#一]

 [#(…)]:訓点送り仮名
 (例)海内[#(ノ)]豪傑[#(ニ)]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)各《おの/\》
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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 文章即ち事業なり。文士筆を揮《ふる》ふ猶英雄剣を揮ふが如し。共に空を撃つが為めに非ず為《な》す所あるが為也。万の弾丸、千の剣芒、若《も》し世を益せずんば空の空なるのみ。華麗の辞、美妙の文、幾百巻を遺して天地間に止るも、人生に相《あひ》渉《わた》らずんば是も亦空の空なるのみ。文章は事業なるが故に崇むべし、吾人が頼襄《らいのぼる》を論ずる即ち渠《かれ》の事業を論ず
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