碧蹄館の戦
菊池寛
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)宗義智《そうよしとも》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)容貌|矮陋《わいろう》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JISX0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「犂」の「牛」に代えて「黨−尚」、第4水準2−94−60]
[#…]:返り点
(例)於[#二]平壌[#一]行長敗退之事
−−
鶏林八道蹂躙之事
対馬の宗義智《そうよしとも》が、いやがる朝鮮の使者を無理に勧説《かんぜい》して連れて来たのは天正十八年七月である。折柄《おりから》秀吉は関東奥羽へ東征中で、聚楽《じゅらく》の第に会見したのは十一月七日である。この使が帰国しての報告の中に、秀吉の容貌|矮陋《わいろう》面色|※[#「犂」の「牛」に代えて「黨−尚」、第4水準2−94−60]黒《れいこく》、眼光人を射るとある。朝鮮人が見ても、猿らしく見えたのである。又曰く、「宴後秀吉小児を抱いて出で我国の奏楽を聴く。小児衣上に遣尿す。秀吉笑って一|女倭《じ
次へ
全29ページ中1ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
菊池 寛 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング